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続・承認 1

ギガースとの一戦が終わった海底神殿では、六名の海将軍たちが次々ともたらされる情報を整理し検討していた。
「やはり、デスクィーン島の周辺に不穏な気配があるそうです……」
ソレントの言葉に他の海将軍たちは険しい表情になった。

特にあの島の異様さと聖域での騒ぎを知らされているアイザックは、思い詰めた様な眼差しで床を見ている。
(先生……)
デスクィーン島で行方を絶った黄金聖闘士たちが、どうなったのかは判らない。
師カミュについて最悪の事を考える事もあったが、今は単独で探す様な真似は出来ない。
ただ、自分に出来る事は海将軍としての責務を全うするだけである。
師の名を汚す事が無い様に……。

「しかし、あの島は聖域の管轄だ。 俺達が上陸するのは拙い」
何よりも島に関しての情報を彼らは持っていない。
ソレントやカノンの体験は、異様過ぎて参考になりにくかった。
地下に眠る遺跡が何の為に存在するのか?
テティスと謎の少女が閉じ込められていたという事は、誰かが最近遺跡の機能を使用していた事に他ならない。 テティス自身が遺跡にいたという事そのものを覚えていないので、彼らには何のカードも手元になかった。
「……シードラゴンに報告して、聖域の協力を得るしかないな」
クリシュナの溜息まじりの意見に、全員頷くしかなかった。

その頃、テティスは姿を隠しながら、あるものの後を追っていた。
(あれは何?)
今、彼女の目の前には、青い小さな光がふよふよと漂いながら神殿の奥へと動いていた。
向かうというには行ったり来たりを繰り返しているソレは、まだ魚が入り込んだという理由の方が納得出来た。
ただ、他の海闘士たちはどういう訳か光を認識していないのだ。
それ故、テティスは青い光を追跡し始めたのである。
光は神殿の奥へと移動し、角をゆっくりと曲がる。
(あの先には中庭が!)
海皇が居る場所に向かっているとしたら、光を捕まえ調べなくてはならない。
正直言って捕まえられるモノではない様な気はするのだが……。
慌てて彼女が廊下を曲がると、青い光は既に中庭への扉を難なく通過。
「ポセイドン様!」
彼女は扉を力一杯叩いたが、中からは何の反応も無かった。