「……動き出したな……」
夜の女神の世界で、双子の神々は闇の中を見ていた。 「ギガースまでが動き出すとは、実に豪華だ」 死の神は面白そうに笑った。 「地母神ガイアもチャンスだと思ったのだろう。
だが、三世界の闘士たちがほとんど復活している。 やすやすとギガースたちに地上を奪われる事はあるまい」 「……」 タナトスは少しだけ眉をひそめた。
「あの方なら冥闘士たちが守る。 我々が出る事はあるまい」 ヒュプノスは兄弟の顔も見ずに答える。 「……それは、そうだが……」 「お前があまり気にすると、天上界にあの方の事が知られる」
天上界と言う言葉にタナトスの目が光った。 「そうだな」 死の神は右手を前に出す。
今度は別の場所の様子が、闇の中に浮かび上がった。 |