そして、異質な闇の中で彼らはある者たちの姿を見る。 同じように自分たちを迫害した神々に復讐の炎を燃やすギガースたち。
『この者たちが出れば、冥界は滅びる』 裏切り者も、自分たちを認めない者たちも。 だが、身にまとっている冥衣がギガースの存在に警戒する。 自分に与えられた冥闘士の証たる冥衣が……。
人である事を止めた筈なのに、それでも同じように集うた他の冥闘士たちは仲間だと思う。
深い闇の色の闘衣をまとう冥界の守護者たち。
『冥界の秩序を守り、維持し、タルタロスから悪しき者たちを出さぬ為に、彼らは……、我等は存在する。 ならば冥衣よ、我を滅ぼそうとも冥界を守る為に闘え。 愚かな自分の身体を存分に使うがいい。
お前とは一心同体だったはずなのだから……』
闇に捕らわれていた彼らが願った時、誰かが再び囁いた。 冥界を愚弄する言葉を……。 その時彼らは自分たちを惑わせた存在を見た。
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