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親友 7

瞬は緊張した表情で沙織を見る。
パンドラがどんな内容を認めたのか分からないので、半分不安な気持ちで彼女の言葉を待っていた。

そして問題の手紙を読み終えた沙織は、再びそれを折りたたむ。
「アルデバラン。パンドラには了承したと伝えてください」
彼女の言葉にアルデバランは頭を下げる。
その時、外で人の気配がしたかと思うと、急にドアが開いた。
魚座の黄金聖闘士が早足で部屋に入る。
「何事ですか」
沙織たちは相手の様子から、容易ならぬ事態の発生を感じた。
「女神アテナ。蛇使い座と鷲座が行方不明になりました」
その言葉に驚きの声を出したのは瞬の方だった。
「どういうことですか!」
しかし、彼は瞬の言葉を無視する。
沙織はというと
「そうですか」
と、答えるのみで、それ以上は何も言わない。
「沙織さん!」
動揺の見えない彼女の態度に、瞬は声を上げる。
だが、それもアフロディーテに遮られた。
「この一件に関しては、我々で対処します」
彼はそう言って部屋を出る。
沙織が口を閉ざしている以上、瞬とアルデバランは部屋を出るしかなかった。

女神ヘカテの神殿を見付けることが出来たが、そこに隠れていた正体不明の闘士たちと戦闘状態になった。
そしてその戦闘中に、魔鈴とシャイナが行方不明となる。

この報告に、直ぐさま他の白銀聖闘士たちが調査に向かう。
しかし、ダイダロスは彼らを向かわせたところで何も見つからないような気がした。
借りていた本を持って、彼は書庫の扉を開ける。
「……」
そこには一人の聖闘士がいた。
「ダイダロス。ちょうど良いところに来た。
一緒に本を探してくれないか?」
琴座の白銀聖闘士は手に持っていた本を棚に戻す。
「……何を探して居るんだ?
女神と共に行く準備は終わったのか?」
「準備といっても僕は特にやることはないよ。 全ては女官たちが仕切っている。
それよりも太古の女神達の資料は、ここら辺にしかないのかな?」
オルフェは再び棚から本を引っぱり出して、中身を確認した。
しかし、目的の本ではなかったらしく本を閉じる。
「神々の資料は先日の騒ぎで置き場所がバラバラになってしてしまった。
詳しく書かれていそうなものを持ってくるから、閲覧所に居ろ」
ダイダロスは自分の借りていた本をオルフェに渡すと、書庫の出入り口を指さしたのだった。