呪術の光が強まった神殿。
外から感じる鋭敏な小宇宙の気配に、ポリュデウケースは息をのんだ。
(まさか、これがあの男の小宇宙だと……)
サガの弟。 そして兄と同じシードラゴンの海闘士である男。
ポリュデウケースは厳しい眼差しで、気配を感じた方向を見つめる。
一方この事態に、デスマスクは楽しそうにアフロディーテに話しかける。
「おい、この気配は……」
「……カノンの小宇宙だと思うが……」
魚座の黄金聖闘士は自分の思ったままに答えたが、何故か確証が持てなかった。
「しかし、海将軍どもも嫌な奴を寄越したな……」
腕を組みながら蟹座の黄金聖闘士は、壁に突き刺さっている銀の矢を見る。
「……」
「冥界と空間が曖昧な所へギャラクシアン・エクスプロージョンみたいなヤツをやられてみろ。
こんな島、下手をすれば簡単に吹き飛ぶぞ」
その時、何処からか獣の様な声が響いてきた。
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