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デスクィーン島では一つの小島が崩壊した現場を目の当たりにして、ラダマンティスは胃に痛みを感じていた。 顔が苦痛で歪んでしまう。 「あなたも結構諦めが悪いですね」 ミーノスは呆れた様な口ぶりだった。 「当たり前だ。 いきなり他人の喧嘩に割り込むようなヤツを仲間だとは思いたくない」 「……我々は調査する為にここへ来たんですよ。 小島が妖気に包まれていたら、調べるのは当たり前じゃないですか。 そうしたら、双子座と他の黄金聖闘士たちが喧嘩をしていただけです」 ミーノスは堂々と答える。 「そうそう、不可抗力」 アイアコスは軽い調子でミーノスに同意した。 「お前たち、聖戦をもう一回やるつもりか!」 思わずラダマンティスは怒鳴る。 「何を言っているんですか。双子座が今アテナに対して謀叛の真っ最中ですよ。 何でこっちが聖域と喧嘩しなきゃならないんですか」 「それをお前はパンドラ様に報告出来るのか! 『喧嘩の最中でしたが、うっかり攻撃を仕掛けてしまいました』と」 しかし、二人は顔色一つ変えない。 この神経の太さが冥闘士たちのトップとしての資質なのかと、ラダマンティスは考えてしまった。 「報告書はあなたが作る約束でしたから、任せますよ。 それより嫌がらせに助け出した黄金聖闘士たちを、どうしますか?」 三人の足元にはミロとシュラが意識を失って転がっていた。 |