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その瞬間から、地上では全ての闘士たちの蘇生が始まった。 ハインシュタイン城周辺には、冥闘士たちが現れた。 聖域では海辺の神殿跡でアイオロスとアルデバラン、そして5人の海将軍が七色の光と共に現れる。 そして聖闘士たちの墓場には白銀聖闘士たち。 社殿では、星矢たちの身体が七色の光に包まれた。 |
だが、それは一人の男にも力を与えてしまったのである。 デスクィーン島傍の小島では、六人の黄金聖闘士たちが一人の男に苦戦を強いられていた。 彼は自分や黄金聖闘士たちを包む七色の光で、自分たちが復活出来た事に気付く。 そして彼は楽しそうに笑った。 デスマスク・シャカ・童虎・ミロ・シュラ・アフロディーテの六人は、彼の余裕ある態度に警戒を強めた。 「残りはあと三人か」 一瞬、彼らはその言葉の意味が判らない。 「貴様の目的はなんじゃ」 童虎は再度、彼から情報を引き出そうとする。 何としても男の正体と目的を聖域にいるカノンとムウに伝えねばならない。 「……もうそろそろ、終わりしてやろう。 長い間、よくアテナを守り通したな」 彼の言葉と共に、小島の大地から白い妖気が吹き出す。 六人は咄嗟に避けた。 「こいつは!」 デスマスクは瞬時に、それが何であるか気がついた。 「デスクィーン島の妖気の親玉は、貴様だったという訳か」 「既に獅子座と水瓶座は捕らえている お前たちもこいつらの餌になってもらおう」 彼の言葉に、ミロが必殺技を繰り出した。 だが、その強い意志力を妖気たちは素早く関知して、彼に食らいつく。 「ミロ!」 「まずは一人目」 彼は冷たい笑みを浮かべる。 しかし、彼は突然胸を押さえて苦しみだしたのである。 「サガ。その名で私を呼ぶな!」 絶叫にも近い叫びだった。 その瞬間、残りの五人が一斉に攻撃を仕掛けたが、余裕のなくなった彼の方も自分の中の力を爆発させた。 |