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(何故なの。答えなさい。 許さない…… 絶対に許さない! みんな滅びるがいいわ) 夜明け前の薄暗い中で、カノンは目を覚ました。いつの間にか眠ってしまったらしい。 彼は目覚める直前、テティスの叫びを聞いたような気がした。 見知らぬ少女を抱いて泣く彼女の姿。 「いったい誰なんだ」 明らかに自分の実体験でない事は判る。 だが、はっきりと同じような場面を見ていると、それがただの夢ではないような気がする。 彼はテーブルの上に置かれたシードラゴンの鱗衣をじっと見た。 「お前は何か知っているのか?」 初めて彼は自分の鱗衣に呼びかけてみた。 |
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