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五老峰に再び夜が訪れる。 春麗と貴鬼が夕食を取っていると、窓の外で何かが光った。 「オイラが見てくるから、春麗はここにいて!」 貴鬼は素早く部屋から出て行く。 しばらくして貴鬼と女性の会話する声に、春麗はエウリュディケーの来訪だと直感した。 急いで台所に向かった。 「春麗、エウリュディケーさんが来てくれたよ」 貴鬼がエウリュディケーの手を引いて、部屋に駆け込んだ。 「こんな夜分に申し訳ありません」 彼女は頭を下げる。 「いいえ、とても嬉しいです。 もし、良かったら一緒に食事しませんか? たいしたものはありませんが……」 「あの……、今日は失礼ながら春麗さんとお弟子さまに頼みたい事があって、参りました」 「それじゃ、せめてお茶でも」 彼女にちょっとでも長くいて欲しい春麗は、彼女の服の袖を掴んだ。 結局、エウリュディケーは彼女の懇願を聞き入れて、お茶を貰う事にした。 |
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