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「こりゃぁ、潜って中心核を見つけないとならないな」 デスマスクは面倒くさそうな表情をした。 (意識はそれをつなぎ止める何かが必要だ。 それを破壊すれば反撃が出来る。 もしかすると暴走するかもしれないが、何とかなるだろう) そっちの方が危険かもしれないが、彼は別に気にしてはいない。 面白いと判断したからだ。 ミーノスはその時、大地の向こうで揺らめく影を見つけた。 「どうしたんだ、ミーノス」 アイアコスは彼の見つめる方向を見たが、そこには何も無かった。 「目の錯覚だと思いますが、石像のようなものがありました」 「本当か!」 「今はもう見えません。気のせいかも知れませんね」 彼は視線を自分の足元に移す。 彼らの居る場所は海沿いにある陥没した穴の前だった。 今立っている断崖の下には、黒い雲のようなモノが蠢いている。 「お前たちから見て、これは何だと思う?」 エリスも下を覗き込む。 「アテナたちを閉じ込めていたモノとは違うようです。 あちらは何らかの行動理由があったようですが、これは意識が途切れ途切れですが読み取れます」 「怒りや恨み、困惑。結構、否定的な意識の固まりだな。 一人や二人では無さそうだ。何千何万という数だろう」 ミーノスとアイアコスは、これをどうしたら良いのかしばらく考えてみた。 「潜ってみるか」 アイアコスの呟きにミーノスは驚く。 「お止めなさい。いくら貴方が三巨頭の一人でも、こんなモノに入ったらどうなるか判りませんよ」 「でも、ここにいても退屈なだけだ」 アイアコスはそう言って、さっさと飛び込んでしまった。 「アイアコス!」 ミーノスは慌てて彼の後に続いた。 そしてその時、暗い意識の塊から小さな光が輝いた |
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