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嵐の前 1

五老峰は夜明けを迎えた。
春麗は起きるとエウリュディケーの姿を探す。
「あっ」
彼女は居間のテーブルに、見たことの無い花で作られた花束を見つけた。
(いい香り……)
彼女は直感的にその花束がエウリュディケーからの贈り物だと思った。
「そうだ、花瓶!」
春麗はあわてて花瓶を探し始めた。
その時、一人の男の子が家にやってきた。
「春麗!」
「貴鬼ちゃん」
それは牡羊座の黄金聖闘士であるムウの弟子の貴鬼だった。