海将軍たちが行動を開始した後、霊廟内にはカストールとシードラゴンの鱗衣が残される。 「シードラゴン……」 彼は久しぶりに自分の鱗衣を見た。 本来ならば今日は海底神殿へ来る予定ではなかった。 まだ、正式に任命された訳ではないからだ。ただ、女神ペルセポネの来訪と言う事で急に呼び出されたのである。 「シードラゴン。 お前はここに居るんだ。 いいな」 カストールに言われてシードラゴンの鱗衣は一瞬戸惑う。 こんな時にこそ主と共に行動しなくてはならないと言うのに、躊躇ってしまった。 そして既にカストールの姿は何処にも無く、シードラゴンの鱗衣は霊廟内に取り残された。