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そのままの君でいて〜春麗18歳〜
その8 |
「紫龍、気分でも悪いの?」
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そしていつの間にか紫龍は問答無用で、ジャミールにあるムウの家へ連れて行かれた。 「貴鬼。私はこれから紫龍を連れて出掛けます。2・3日したら戻ります」 師匠の言葉に貴鬼は元気に返事をする。 留守番なら適当に五老峰へ遊びに行っても良いからである。 その様子に満足げに頷くと、彼は紫龍の方を向く。 当の龍星座の聖闘士は事態が認識できずに、呆然としていた。 「紫龍」 「はい……」 返事の仕方も条件反射に近い感じだった。 「貴方はどうも修復者の苦労と言うものを理解していない様なので、修復用の材料を採取するのを手伝ってもらいますよ」 「えっ!」 そして紫龍は再び襟首を掴まれると、外へと引きずり出された。 「紫龍ー。 春麗の事はオイラに任せてねー」 牡羊座の聖闘士の弟子の不穏な言葉に、紫龍は自分がとんでもない場所に連れて行かれる事を察した。 だが次の瞬間には、彼はムウのテレポートによって、そのとんでもない場所に放り込まれたのだった。 |