「アンドロメダ島の粛正……」
貴鬼は思わず呟く。
彼がの師匠がまだ生きていた頃にあった、聖域最大の汚点とも言うべき事件。
その時代に双子座の黄金聖闘士であったサガが、自分のことを疑っていた白銀聖闘士・ケフェウス座のダイダロスを弟子たちと一緒に葬ったのである。
実際に手を下したのは、サガの悪事に荷担していた魚座の黄金聖闘士・アフロディーテ。
ただ、この一件はダイダロスの弟子であるアンドロメダ座の瞬がアフロディーテを倒し、サガや彼に荷担した他の者たちも倒されたことで、一応の決着はついた。
そして反逆者であった彼らも、聖戦のおりには女神アテナを守ったことにより、その名誉は回復されたのである。
だが、これは聖域側の理屈だった。
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