世の中には人間の想像を超えた出来事が、結構高い確率で発生するようだ。
俺たち白銀聖闘士は、女神アテナを連れ去ったという青銅の小僧どもを追うため孔雀座のパブリーンの案内で彼女の故郷に近い土地へ向かった。
そして案の定、パブリーンは弟子を守るために俺たちを倒す決意を固めた。
しかし、ここでパブリーンを倒すと、後々が面倒なことになる。
どう考えても正義はパブリーンの方にある。
俺はどちらかというと、大教皇とかの発言は眉唾物だと思っていた。
何しろ俺のまとう矢座(サジッタ)の聖衣の前の所有者は、偽物の教皇に謀られて女神アテナに黄金の矢を放つという事をしでかしたのだ。
これで俺まで女神アテナに対して害を与えたら、二代にわたって愚か者扱いだ。
ここは煩く言いそうなアルマーズとバラーゾをどうにかして、仕切り直さないとないと。
などと考えて、まずはアルマーズを気絶させようとしたら……。
「な……ん……だと……」
俺とバラーゾとパブリーン。三人ともアルマーズを殴っていた。
気絶するアルマーズ。うわ〜っ、すまない!
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