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59. あの日

動き出した時間 より(掲示板より再録)

再会したその日の晩の事。
アイオリアは目の前にいる自分の兄を、飽きる事無く見ていた。
ロス「何をじろじろ見ているんだ」
リア「あっ……。ゴメン……」
幼い頃に離れ離れになった肉親が、今目の前にいるのである。
アイオリアは感激のあまり、自分の兄から目が離せなかったのである。
視線を逸らしたら、もうそこにはいない様な気がして……。
ロス「アイオリア。お前には色々と迷惑をかけたな……」
リア「!」
ロス「詳しい事情は、これから折りを見て話す」
リア「兄さん……」
ロス「そして、お前が女神にライトニングボルトを使おうとした事の説教も、しなければならない」
リア「!!!」
ロス「覚悟しておけ」
さわやかに笑う兄を見て、アイオリアはそれ以上何も言えなかった。
この兄は温厚な性格なのだが、間違いを正す為なら誰でも容赦しない性格なのだ。
明日から、きっとこっぴどく鍛えられる事だろう。
アイオリアは、小さい頃の記憶が蘇った。
でも、何処か懐かしくて嬉しくて……。
穏やかな日々が、また始まってくれる様な気がした。

これは女神アテナがデスクィーン島へ行く前日の話。

リア「兄さんは手加減をしない人だ!」
女神に拳を向けた経緯は、兄としては許せないのでしょうね。
例え自分の説明不足が発端だとしても……。
弟である彼は絶対に逆らえませんよねぇ。(溜息)
ある意味、お兄ちゃん大好きな弟クンですから☆