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46. SOS

昔のお絵描き掲示板より(改訂あり)


もう直ぐ夏という事で、『夏に向けて』の肝試し大会。(何故か主催は沙織さん)

星矢「何で今頃……。早くないか?」
邪武「お嬢様の企画に文句を言うな!」
本職の語り手を呼んでの肝試しなのだが、 聖闘士である星矢とかには、日本の怪談話はイマイチ怖くない。
むしろ会場でもある星の子学園に集まった子供達の方が楽しんでいる。
美穂や絵梨衣については話を怖がる子供達が彼女たちから離れないので、星矢や氷河はなんとなく手持ちぶたさであった。
最初の話が終了し、次の話までの間に休憩が取られる。
トイレに行きたい子供たちが、美穂と一緒に席を立った。

沙織「それは、この場を借りて貴方達に伝えたい事があるからです」
いつになく真剣な沙織の様子に、青銅聖闘士達は緊張する。
(何を言い出すんだ?)
そんな意味合いもある。
沙織「ジュネにも来てもらったのですが、実はこの話は城戸家の男子に伝えなくてはならない話なのです」
もったいぶった言い回しに、全員が嫌な予感がした。
瞬「それは、何ですか?」
沙織「実は城戸家の男子は、1:100の割合でその恋愛事情に大きな開きがあるのです。
一人の男子は博愛主義かつ大勢の女性に愛されるのですが、他の100人の男性は『本命の女性に逃げられる』のです」

全然関係ないところで上がった悲鳴に、絵梨衣は何事かと首を傾げた。

沙織「おじい様が貴方達を手元に置かなかったのは、そんな城戸家の宿命に貴方達を巻き込みたくは無かったからなのですが……」
ですが……の次の台詞を聞きたいやら聞きたくないやら。