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31. 羽根

黄金聖衣のひみつ その1? 

黄道十二宮において、射手座のモデルとなったのは半人半馬の賢者ケイローンである。
彼の弟子には、ヘラクレスやイアーソン、アキレウスやディオスクーロイたちがいる。
医神アスクレーピオスも彼の弟子である。

貴鬼は聖衣に関する資料を読んでいて、射手座についての疑問を師匠に尋ねた。
「ムウ様、どうして射手座の聖衣には羽根があるのですか?」
するとムウは即答した。
「あの星座の聖闘士はじっとするのが苦手らしく毎回どこかへ行ってしまうので、捕捉用に羽根があると聞きました」
「捕捉ですか?」
「あんな羽根を付けていれば、隠れるのも難しいですからね」
「……」

それほどまでのハンデを文字どおり背負いながらも、射手座の黄金聖闘士アイオロスは無敵である。
貴鬼は再び資料を読み直す。
スゴイと思いながらも、歴代の聖闘士たちは射手座の黄金聖闘士を呼び戻すのに苦労したんだなと理解したのだった。